コンタクトレンズをネット通販する前に知っておくべきこと

コンタクトレンズを使っている方は、国内で10人に1人といわれています。

以前と比べて購入形態も変わってきており、眼科以外でもネット通販などで購入することが容易となってきました。

当サイトでも、「コンタクトレンズ検査員がネット通販と人気おすすめレンズを解説」というページを作成していますのでご覧になってください。

もちろん、ネット通販自体は合法的であり、問題はないのですが、ここで問われるのは使用者のコンタクトレンズに対する知識です。

眼科へ行けば、イヤでも取り扱い説明や目のトラブルに関する情報提供がされると思いますが、ネット通販では、そのあたりの注意事項は文書を読まない限りみないという方も多いのではないでしょうか。

このサイトでは、ネット通販の紹介をしていますが、利用者の方には正しい知識と考え方をもって利用していただきたいので、現役の眼科検査員である管理人から、情報提供をしたいと思います。

少しでも正しい知識をもってコンタクトレンズを使用していただければ幸いです。

 

コンタクトレンズは高度管理医療機器クラスⅢ

コンタクトレンズは身近になりすぎて、日用品の感覚になっている方も多いかもしれませんが、高度管理医療機器といって、適切に扱わなければなりません。

医薬品医療機器法の分類 人体へのリスク 具体例 クラス
一般医療機器 影響を与えるおそれがほとんどない 眼鏡レンズ
救急絆創膏
臨床化学分析装置
管理医療機器 影響を与えるおそれがある 補聴器
電子血圧計
心電計
高圧蒸気滅菌器
高度管理医療機器 重大な影響を与えるおそれがある コンタクトレンズ
眼内レンズ
吸収性縫合糸
植込み方心臓ペースメーカー
植込み型補助人工心臓ポンプ
クラスⅢ
副作用又は障害が重い場合、生命及び健康に重大な影響を与える恐れがあることからその適切な管理が必要
高度管理医療機器クラスⅢとは、コンタクトレンズ以外だと人工骨、輸液ポンプ、人工心肺装置と同じカテゴリの医療機器です。
しかし、コンタクトレンズだけは、他の高度管理医療機器と異なり、個人が管理するものです。
ということは、使用者自身が十分な知識をもって取り扱うことが重要であるということなんですね。

これまでにあった厚生労働省からの通達

コンタクトレンズが国内で販売できるのは、厚生労働省からの認可がおりているレンズに限ります。

 

コンタクトレンズがネット通販などで購入できるようになってきたり、またカラーコンタクトレンズ(カラコン)が流行ってくるようになってからは、度々通達がでるようになりました。

 

1.平成24年7月18日
「コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について」

この通達の中には、コンタクトレンズは販売する小売店などに対して、医療機関を受診するようにすすめること、適正な使用のために必要な情報提供に努めることが指示されていました。

 

2.平成25年6月28日
「コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について」(再周知)

基本的な中身は平成24年のものと同じで、眼科医の処方に基づいたコンタクトレンズ販売の推進と適正使用に必要な情報提供の強化指示です。

ネット通販に対しての、警戒が感じられました。

 

3.平成26年10月1日
「コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について」(再周知)

3度目の通知ですが、このときは、国民生活センターから「カラーコンタクトレンズの安全性」について以下の要望がありました。

  • 未成年者への十分な情報提供が必要
  • 適正な使用方法について十分な説明
  • 購入時における医療機関への受診勧奨

 

4.平成29年9月26日
「コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について」

過去3度の通達よりもより細かく、コンタクトレンズ販売に対して責任を不可する内容となっています。

やはり、カラコンやネット通販利用者の安全に対しての意識の低さを危惧し、医療機関への受診確認に強化、取り扱いの確認、眼障害の予防についてなどの説明責任を求められています。

 

ネット通販、カラーコンタクトレンズ利用者の眼障害を起こす割合は高い

インターネット通販でのリスクを考える

現在では約4割ほどの方が、インターネット通販でコンタクトレンズを購入しているといわれています。

恐らく、ネット通販でのコンタクトレンズ購入をされている方は購入時の眼科の受診はされていないという方がほとんどだと思います。

厚労省の調査データでは、インターネット通販でコンタクトレンズを購入している方は、眼科で受診して購入している方と比べて約2割ほど眼障害を起こしていると報告しています。
(データは平成24年と少々古いですが)

ちなみに、インターネット通販に限らず、眼科での診察なしで販売店(リアルショップ)で購入だけしているという方も、眼障害の発生比率は高くなっています。

これらから考えられるのは、購入方法の問題というよりは、定期的に眼科で診察を受けているかどうかということなんだと思います。

コンタクトレンズ購入時に診察を受けるのがタイミングとしては一番良いという事ではあります。

ただし、それは法律上の決まりではありませんので、インターネット通販で購入しても、お店で診察なしで購入しても問題はありません。

ですが、眼のトラブルということを考えた時に、ずっと診察なしで購入し続けるというのは全くもっておすすめはできません。

眼の調子が悪い時はもちろんすぐに眼科へ診察に行くこと、眼の調子が悪くなくても、ある程度自分でペースを決めて定期受診するということは大切です。

定期受診のペースに関しては、3ヶ月毎なのか、6ヶ月毎なのか、1年毎なのか、それぞれになるかと思いますが、コンタクトレンズ購入のタイミングでなくても構いませんので、ぜひ眼科にもいってくださいね。

眼科へ行けば、診察だけでなく度数のことや、新しい情報なども聞くことができたりしますので、知識をインプットすることもできます。

カラーコンタクトレズの利用状況について

カラコンに関しては、利用者が一番多いのが10代(約5割)、次いで20代(約3割)と比較的若年層が使っているということがあり、おしゃれ感覚が強いため、正しい知識をもたないまま、正しい取り扱いもできていないことから眼障害を引き起こしやすいと考えられています。

厚労省のデータでも、10代学生では女性の方が眼障害を発生させてしまうことが多く、さらに取り扱いも指示通りできていない方の目のトラブル発生率が高いといわれます。

コンタクトレンズの利用期間が長くなってくると、装用していることに慣れてきて、取り扱いが雑になってしまいますので注意が必要です。

またカラコンは総じてレンズ素材があまり良くありませんので、さらにそれを不適切にしようすれば眼障害のリスクは高まりますよね。

 

ネット通販時の処方箋不要の表記について

ネット通販でコンタクトレンズを購入しようと、色々サイトをみられる方もいると思います。

当サイトでも、「使い捨てコンタクトレンズ通販サイト11選|人気商品の価格比較に!」というページで通販サイトの紹介をしています。

サイトをみていると目にするのが、「処方箋不要」という表現です。

確かに、コンタクトレンズは薬ではないので、処方箋がなければ購入できないということはありません。

ただし、これは医療機関の受診がいらないということではありません。

平成29年の厚労省からの通達では、購入者に対し、「処方箋不要」や「検査不要」等の医療機関の受診が不要であると誤認させるような販売行為は不適切である、としています。

  • ネット通販でコンタクトレンズを購入することは違法ではない
  • しかし、ちゃんと定期的に眼科も受診してね

簡単にいうとこういうことでしょうか。

「処方箋不要」は、あくまでコンタクトレンズを購入することにおいては、ということです。

やはりコンタクトレンズを使い続けている以上、定期的に眼科は受診するべきだと考えてください。

さいごに

コンタクトレンズをネット通販で購入することには色々不安があるかもしれません。

  • ネット通販は合法なのか、違法なのか
  • 安全な通販サイトはどこか
  • 眼科の受診はしなくてもいいのか

ほかにも細かな不安、疑問もあるかと思います。

まずは、コンタクトレンズを使う以上、眼科への継続的な受診は必要と心得てください。

それが、コンタクトレンズ購入時でなければいけないということはありませんが、初めて使うレンズをいきなりネット通販で買うのは良くないですし、勝手に度数を変えたりするのも知識なくするべきではありません。

ネット通販をするということは、あくまで眼科で処方してもらったことがあるレンズを、自己責任のもと利用するということです。

正しい知識は、ネットでも探せますが、真偽がわからなければ、やはり医療機関で聞くのが一番です。

正しい知識と判断で上手にネット通販を利用してくださいね。

コメント